日本の技術がなぜ発展したのか?
その背景にある「理由」を学んでもらう事が一番大切です。
それは、「思いやりの精神」があったからではないでしょうか。
外国人技能実習生制度は、実習を通して日本の良き「文化、習慣、考え方」を伝えることであり、
特に、日本文化の象徴である「思いやりの精神」を身に付けてもらうことにあります。
思いやりの精神は、人との信頼関係を強め、その人の人徳を高める最高の財産となります。
金銭という有形財産は一時のものですが、人徳という無形財産は一生涯のものです。
RD事業協同組合では、入国講習で思いやりの精神の土台をしっかりと教えます。
それを配属後の3年間の実習期間で習慣化し、身につけさせて帰国させる事が、
実習実施機関(企業様)の役割と考えます。
やがて、次から次へと実習生達が帰国し、その国に思いやりの精神が広がります。
帰国した実習生の家族の中に蒔かれた、一粒の思いやりの種が成長し、
その種は、小さな家族から会社へ、さらに地域社会から国全体へと伝え広められていくでしょう。
そして、ついには世界の平和につながっていくのです。
技能の修得や経済発展を担う人材育成にとどまらない、
「世界平和への企業貢献」が、
この制度の本質であると考えています。
日本語の授業も、実生活の事例研修もすべて、思いやり十ヶ条を基本方針にして行われます。
レベルは6段階に評価。入国時にレベルチェックして適切なクラスに振り分けます。
教科書に基づいた日本語学習だけではなく、聴解力を高めるLL教室、言葉に体が反応する訓練、現場で問われる指示形等に対する反復訓練など。特に生活を通した動きの中での言葉の運用に重点をおいて訓練いたします。
特に職業別の専門クラスを設けて、現場に配属されても対応できる下地を作るようにしています。
①発声練習 ②LL教室 ③カードによる反応訓練 ④プレゼンテーション
座学により頭で覚えた言葉を、実際に体が反応できるようにする訓練です。特に現場における指示形を重視します。これらの指示形は、「〇〇持ってきて」「〇〇しといて」「仕事覚えた?」など、「ですます調」を基本とする教科書には載っていない言葉です。しかし、これらの言葉は、実習の現場で頻繁に使われているもので、これらを講習で聞き取りの訓練をします。また、一部、日本の方言の講習も行います。
また朝の1時間は自主制をテーマに、誰も日本人教師が見ていなくても、決められた事を裏表なく仕事をすることの重要性をあわせて目的とします。
「ここでこの一言が言える」これが人間関係や仕事を円滑に進めている人の共通点です。これは世界共通の事であります。
どれほど言葉を知っていたとしても、それを適切な時に、適切な言葉を使えるかが問題です。
一か月という短期間の実用訓練はそこに重点をおいて行います。
たとえば、職種ごとのさまざまなシーンの絵カードを見せ合いながら、予期せぬ咄嗟の言葉を学びます。また、「危ない。下がれ!」「早く!いそげ」など、現場の上司の指示するであろう言葉を「耳慣れ」させます。さらに、配属される企業様の業界や熟練者に実地調査を行い、日常作業で使われる専門用語、道具名、作業名を収集し、職種別共育に反映しています。
礼節研修・実生活の事例研修を通して、現場に対応できる共育を重点項目に置いています。
約一か月間で下記項目の理解と実行を目標としてさまざまな角度から研修します。
これらに共通するのは、「規則」を作って行動を規制するのではなく、行動することによって起きた問題に対して、なぜそのような問題が起きたかを考えさせる学習です。人間力を養うオリジナルの共育プログラムです。
あらゆるトラブルの元は、すべて自分勝手な考え―――地域が違うから、文化が違うから、習慣が違うからと協調できずに、―――が原因で生じてきます。
ここでは「相手への思いやり」を軸として、行動することの意義、本質を理解させる事が要になります。
「ハイ、分かりました」と言ってやらせてみたら理解していない。日本語力の問題だけではなく、自分勝手な考えが原因の場合がほとんどです。
会社で実際に起きた「報告・連絡・相談なしに進めて失敗したケース」をはじめとして、研修生は良かれと思ってしたことが、会社側には反対の意味に捉えられたケースなど、なぜそのような行動をとったのか、会社の上司はなぜそのように対応をするのかというように、常に相手の立場になって考える習慣を持つように共育します。
かつて日本人の心にあった「おてんとう様の教え」という倫理観に、もう一度スポットライトをあて、お陰様という心と、思いやりの実例を、毎日午前中の講義で教えます。思いやり十ヶ条を基本方針として、実習生が学習するべきことがらを13の科目に分けて、わかりやすく講習します。
結果として、例えば布団は素早く、美しく畳んで戻す。トイレの履物は次の人の事を考えて揃える。掃除は見落としがちな場所に気づくこと。また挨拶は臨機応変にきちんとできる。使ったものは元の場所へ元の状態できちんと戻す。ゴミは正しく区分けしリサイクルに協力するなど。また、寮における水道光熱費への意識づけに対しても大変効果があります。
外国人技能実習生の入国時講習のメニューに礼節研修として茶道を取り入れています。礼節とは、人が社会生活や人間関係を円滑に生きて行く上で、必要不可欠な術といえます。
実習生にとって、ことばや習慣が違う日本企業で働くことは、容易なことではありません。しかし挨拶やお礼がきちんと言える実習生には、自然と周囲の日本人が色々と助けてくれます。トークスが礼節研修を重んじる理由は、この世の中の原理にあります。
茶道の時間は1回40分程で、1か月に3~4回実施します。茶道には、正座・立ち居振る舞い・挨拶などの約束ごとが多く、ことばの壁を越えて、本人が持つ癖や性分が顕著に表れます。企業現場における規則に合わせられない、自分勝手な行動や不必要な動きを自覚させることが目的になります。
これらの事が茶道では縮図として、人それぞれが持っている「自分勝手」な性格が浮き彫りになって表れます。配属後に起こるであろう失敗を、礼節研修を通じて失敗を体験し、礼儀や心遣いを身に着け、人間力のある実習生を送り出したいと考えています。
呼吸法は、別名E-breath(イー・ブレス)と呼び、Enargy(エネルギー)とBreath(呼吸)を意味し、深い呼吸により大自然のエネルギーを身体に取り入れることで、ストレスで弱った細胞を元気に生まれ変わらせ、体内の免疫力を高めるエクササイズです。
人間の身体は約60兆個の細胞によって作られています。例えば、私たちの心臓が毎日自然に動いているのも、心臓を構成している細胞が元気なお蔭です。
人体の細胞は実に1秒間に50万個以上が生まれ変わることにより、正常な健康体が保たれています。ところが、日常の精神的ストレスや過労が重なると、このサイクルが損なわれ、身体の免疫力が衰えてきます。そして特に細胞が弱った個所が病気という症状に現れてきます。
病気やストレス過多、緊張しがちな方、仕事でミスが続く時など、それらの状態に共通しているのは「呼吸が浅くなっている」という事です。
E-breathを毎日実践することで、環境変化や慣れない生活習慣で受ける様々なストレスから、病気にならないよう心身ともにリフレッシュして、日々健全な生活が送れる事を目指しています。実習生には、これを習慣化するよう共育しております。
実習生が企業様に配属される際に、受け入れる企業様の社員に向けた研修を実施いたします。
これは、現場で共育する立場の皆様に、成功事例とそうでない事例を紹介し、スムーズな受け入れを促進させるためです。
具体的なカリキュラムは以下の通りです。
※実習生受け入れのプロセスやスケジュールに関しては、公益財団法人国際研修協力機構や外国人技能実習機構の各ホームページをご参照ください。
おもに配属後一年以上の実習生を対象に行います。この時期は、日本の生活や仕事に慣れてきた反面、さまざまな問題もまた生まれてくる時期です。この時期にもう一度、「里帰り」してもらい、後輩実習生たちに混じって再共育をする研修です。初心を思い出して、身も心もリフレッシュして現場に戻ります。多くの企業様からご賛同いただいております。
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